12月27日
合宿三日目に訪れたのは、島根県出雲市日御碕神社。
きうま少年が今年撮影に訪れた場所の中で圧倒的に訪問回数が多い。
はじめて訪れた時に、経島の景観を見て度肝を抜かれたとか。
暴風の中で
写真で伝わるのか分からないのだが、本日は暴風に晒されながらの撮影となった。
寒波がきうま少年を襲う。
「ふっ、逆境が俺を強くする…」
OSMO POCKETを握るきうま少年の指先は、いつもよりも力強くそれを握りしめていたと言う。
「また落とすわけにはいかないんだ!」
切実な思いが、今日も彼を奮い立たせる。
色んな意味で。
それよりも何よりも、きうま少年の心配事といえば、昨日の撮影で落下させてしまったOSMO POCKETの水平が出ているかどうかである。
若干偏っているような、いや、気のせいって言えばそうとも思える。
ただし、今までのことを思えば、撮影前にセッティングをする必要がないし、突発的な振動が発生する事もない。
ここまで大幅に手間暇やストレスが解消されたことを思えば、気のせいかどうか程度の心配事などほんの些細なこと。
しかし、ポケットから取り出し、電源入れてボタンひとつで撮影を始められるだなんて、今後どれだけ映像クリエイターを量産していくつもりなのだろう。
量産型と言うことはジムなのだろうか。
テクノロジーに後支えされた大量のジム達を相手に、果たして勝機を見出すことはできるのか。
荒波の中で
人々は荒波に揉まれながら、それでも強く生きていく。
岸際で海水が勢いよく打ち上がり飛沫を上げながら、きうま少年に問うた。
「波は流れに乗っている内は良いが、いつか失速し飲み込まれる」
「貴様は今、波に乗っているのか?それとも飲み込まれたのか?」
きうま少年はこう答えた。
「俺はいつだって流れの逆を行く。つまり、俺が飲み込む側なのよ」
荒波は苦笑しながら言った。
「あの、ちょっと何言ってるのかわかりませんわw」
寒波が一段と厳しくなってきた。日没が近づく。
動画編集についてだが
今回の合宿において、どちらかと言うと撮影よりも重視しなければならないところであるのだが。
初日の動画を未だにチョキチョキと細切れにしている。
この日の時点で、薄々年内にアップロードまでたどり着くことなど不可能だと察したのであった。
しかし、ここで何かを掴めない限り、いつまで経っても土俵に立つことは出来ない。
例え、テクノロジーによって実力以上の能力を発揮出来るジムであったとしても、戦う意味さえも教えてくれるわけではないのだから。
きうま少年の明日はどうなる。